どーも、ハナセルです。
今日もハナセルブログを書いていきますよ。
まずは簡単な自己紹介から。
7歳から20歳頃まで重い吃音だった僕は、
やることは誰にでもできてシンプルだけど、真似するには努力と根性がいる方法
その方法で吃音を克服し、
好きなだけ話せるようになりました。
このブログでは、そんな僕が「 話せる(ハナセル)ようになる方法」 を吃音で悩んでいる人に伝えます。
今回のブログ記事のテーマは「吃音者にとっての仕事探しの盲点!職場の決まり文句は言いやすいか?」です。
吃音者にとって、職場選びは単に仕事内容や給与だけでなく、日常的に使われる「決まり文句」が自分にとって言いやすいかどうかも重要なポイントになります。
決まり文句をスムーズに言うことが難しい場合、業務に支障が出るだけなく、大きなストレスにもなります。
仕事探しの際には、こうした内容に対して、どのように向き合うかを考慮することが、長く安心して働くための鍵となります。
この記事では、吃音者にとっての仕事探しの盲点を深堀りして解説します。
- 吃音に悩んでいる老若男女全ての人。
- 将来を想定して、長期的な視野で吃音を克服したい人(お子さんやその両親の方々)。
- 吃音者が長く働くために、就職する仕事場での不安要素をできる限り知っておきたい人。
吃音者が仕事探しで見落としがちな3つの盲点

就職活動は、多くの人にとって人生の重要なステップです。
特に吃音を抱える人にとっては、職場の文化や環境に適応できるかどうかが、成功の鍵となります。
しかし、意外にも多くの吃音者が見落としがちなポイントがあります。
社名は言いやすいか?
吃音者にとっては「社名を言うこと(声に出すこと)」は一つのハードルとなります。
吃音者は、特定の五十音の「行」を発音する際に言葉に詰まることがあります。
これは吃音の特徴の一つ「難発」と呼ばれるもので、言葉が詰まって、しばらくの間、発声できない状態を指します。
例えば、「か行」の言葉が出にくい等です。難発の状態は個人差が大きく、どの音が難しいかは人それぞれです。
TEL対応時の決まり文句はスムーズに言えるか?
TEL応対は、多くの職場で必要とされるスキルですが、吃音者にとっては特にストレスになります。
「お電話ありがとうございます。株式会社ABCです。」
「おかげさまで20周年。○○のサービスならおまかせ、ABC株式会社です。」
このような決まり文句を吃音者が話す時、一度言葉に詰まると次に進むのが難しくなることが多いです。
こうした決まり文句は、毎日何度も繰り返し使われるため、しっかりと対策をしておかないと、吃音者にとっては、相当過酷な職場になってしまいます。
朝礼での社訓唱和やスピーチは自分に向いているか?
今ではその数は少なくなりましたが、朝礼で、
- 社訓の1人唱和。
- 個人のスピーチ。
を行っている企業があります。これは吃音者にとっては大きなプレッシャーになります。
特に、集団の前で話すことに慣れていない場合や、プレッシャー要因で吃音がひどくなってしまう吃音者にとっては、その日のスタートが憂鬱になってしまいます。

盲点に対する吃音者の特徴や心理状態
難発音の見分け方:「吃音者が苦手な音」には個人差がある

職場でよく使われる言葉が、難発しやすい音で始まる場合、吃音者にとっては大きなストレスとなります。
吃音者は事前に自分がどの音に対して難発しやすいかを把握しておくことが重要です。
例えば、「ア行(あ・い・う・え・お)」が難発音の場合
- 難発音を含んだ社名(「A」や「あ」の場合)
「ABC会社(エービーシーかぶしきがいしゃ)」や「愛知県庁(あいちけんちょう)」等。 - 難発音を含んだ日常的な挨拶
「おはようございます」や「お疲れ様です」等。
自分の難発音を理解することで、職場でのコミュニケーションをよりスムーズにするための対策が立てやすくなります。
また、難発しやすい音を含む言葉を避ける工夫をすることも、職場でのストレスを軽減する一つの方法です。
プレッシャーの悪循環:「決まり文句の壁」
決まり文句を使う場面でも、吃音者にとって大きなプレッシャーとなります。
特に、TEL対応時や朝礼での「社訓の1人唱和」や「個人のスピーチ」等の決まり文句は吃音を悪化させることが多いです。
これらは、言葉の流れがほぼ決まっているため、途中で詰まってしまうとリカバリーするのが難しいという心理的なプレッシャーが原因となります。
一度決まり文句でつまずくと、次回同じ場面で話す際に「また詰まるかもしれない」という不安が生じ、その不安がさらに吃音を引き起こす原因となります。
このような悪循環が続くと、職場でのコミュニケーション自体が怖くなり、場合によっては出勤すること自体が負担になることもあります。

吃音者が実践すべき共通の対処法
安心して話せるために継続した「発声練習」を行う

発声練習は効果的な対策の一つです。
特に難発音を含む言葉をスムーズに言えるようになるためには、繰り返しの練習が重要です。
発声練習を通じて、口や喉の筋肉を鍛え、声を出す感覚を身体に覚え込ませることで、日常のコミュニケーションがスムーズになります。
発声練習は、短期間で劇的な改善を期待するものではありませんが、継続することで効果を上げることができます。
「発声練習の訓練方法」について、もっとを知りたい人は次の記事をチェックしてみてください ▼
緊張を和らげる効果のある「腹式呼吸」を身に付ける
腹式呼吸は、吃音者に限らず、緊張を和らげるための一般的なリラックス法として知られています。
深い呼吸をすることで、副交感神経が刺激され、心身ともにリラックスした状態を作り出すことができます。
これにより、話す際の緊張が少なくなり、自然に言葉が出てきやすくなります。
腹式呼吸を習慣化するためには、
1日に数回、意識して行う時間を作ること。
が大切です。
職場でのプレゼンや電話対応等の緊張しやすい状況では、腹式呼吸を行うことで、その場の不安を和らげることができます。
訓練を継続することで、体が自然とリラックスする反応を身につけることができ、緊張の場面でも自信を持って対応できるようになるでしょう。
「腹式呼吸の訓練方法」について、もっと知りたい人は次の記事をチェックしてみてください ▼
「完璧に話すことを目標にしない」という心構えも大切
吃音者が直面する課題の一つに、「完璧に話さなければならない」というプレッシャーがあります。
このプレッシャーが、吃音を悪化させる原因の一つです。
完璧に話そうとするあまり、少しでも言葉が詰まると自己嫌悪に陥り、その結果、さらに吃音が悪化するという悪循環に陥ってしまいます。
この悪循環を断ち切るためには、
完璧に話すことを目標にしない。
という心構えが重要です。
完璧に話すことを目指すのではなく、「多少詰まっても良い(噛んでも良い)、自分のペースで話せば良い」という考え方に思考パターンを切り替えることが大切です。
完璧さを求めない心構えを持つことは、吃音だけでなく、職場の他のストレス対しても重要な要素です。
自分自身にプレッシャーをかけすぎず、リラックスして仕事に取り組むことが、結果として良いパフォーマンスにつながります。
「その場の吃音を避ける効果的な方法」の記事は次の記事をチェックしてみてください ▼

盲点に対する具体的な対処法を解説します!
「社名が言いやすい会社」に就職するためにやっておくべきことは?

就職先を選ぶ際には、その会社の社名を実際に発音してみることが重要です。
口に出してみて、難発することなくスムーズに言えるかどうかを確認しましょう。
社名が短くてシンプルなものや、自分が難発しにくい社名の会社は、比較的言いやすいと感じます。
さらに、就職活動の段階で、自分にとって言いやすい社名の会社をリストアップすることも効果的です。

自分がしたい仕事を探す前の前提条件として、「五十音のどの音から始まる社名なのか」を確認しておくということです。
企業のホームページや求人サイトで情報を集めて、事前に社名を確認しておくことで、面接や実際の業務に備えて心の準備ができます。
もちろん、仕事の内容や会社の文化も重要な要素ですが、吃音者にとっては、社名の言いやすさも就職先選びの一つの基準として考慮する価値があります。
「TEL対応時の決まり文句」を攻略する方法
吃音者が特に苦手とするTEL対応時の決まり文句への対策も必要です。
まずは、
(お客の立場で)その会社に一度電話をかけ、その会社の従業員がどのようなTEL対応をしているかを確認すること。
をお勧めします。
自分で事前にTEL対応の流れや、使われているフレーズを把握しておくことで、どの部分が言いにくいのか、どのように工夫すればよいのかを事前に考えることができます。
また、TEL対応時の決まり文句を紙に書き出し、繰り返し練習することも効果的です。
特に、自分が難発しやすい音を含む部分に焦点を当てた発声練習を繰り返すことで、実際の場面でも緊張せずに対応できるようなります。
「朝礼時スピーチ」での視線の使い方
最後に、朝礼や会議でのスピーチや発表に対する対処法についてです。
吃音者にとって、多くの人の前で話すことは極端に苦手なことですが、視線の使い方を工夫することで、その緊張感を軽くし、スムーズに話せるようになることがあります。
スピーチをする際には、
視線を特定の人に固定せず、少し上の方や奥の方を見るようにすること。
これだけで、多少、緊張感を和らげることができます。例えば、部屋の奥の壁や天井を見る等です
そうすることで、聴衆の視線を意識しすぎずに済み、目の前にいる人の反応に気を取られることなく、自分のペースで話しやすくなります。
簡単なメモを用意しておくのも視線のコントロールにはありです。
スピーチ中にそのメモを見ることで、自分の視線を手元に移せるので、聞いている人の反応に左右されにくくなります(悲しいですが、吃音者が話しているのを小馬鹿にした反応をする人が多少はいます)。
また、
スピーチの内容をしっかりと頭に入れておくことも重要です。
話す内容に自信を持つことで、言葉を詰まらせずに話し続けやすくなります。特に、スピーチの出だしや締めの言葉を暗記しておくと、発声がスムーズになりやすいです。
まとめ:仕事探しの盲点の対策を押さえて快適な職場を探そう!
今回は「吃音者にとっての仕事探しの盲点!職場の決まり文句は言いやすいか?」についてまとめました。
吃音者の仕事探しの盲点への対処法
- 会社の社名は言いやすいか?
発音が苦手かどうかを把握するために、社名をリストアップして実際に発音してみる。 - TEL時の決まり文句は言いやすいか?
お客の立場でTELしてどのようなTEL対応なのかを確認しておく。その際、言いにくいフレーズをメモしておき、繰り返し発声練習する。 - 社訓読み上げやスピーチなど朝礼のルールは自分に合っているか?
視線の使い方を工夫する。天井を見たり、壁を見たり、自分の手元メモを見たりして、視線はできるだけ固定しないようにする。
そのルールが自分に合っていない場合、もしくはストレスになりそうな場合は、入社を辞退するしかありません。

社訓や標語は、言い換えで対応することはできないため、上手くごまかす手段がありません。
あくまでも僕の主観なのですが、ストレスに感じるくらいなら入社辞退した方がいいかもしれません。入社辞退は早いに越したことはありません。
「何だ、そんなことか。その程度で」と言われるかもしれませんが、吃音者にとっては重要なことです。
この気持ちは吃音者にしかわからないと思います。
周りにとやかく言われても、押し通すのが正解です、絶対に。
ストレスがない職場環境を過ごすためにも、今回の記事の内容はぜひ参考してほしいです。。
ただし、ここまで解説したのにちゃぶ台返しになってしまいますが、僕の本心としては、
根本的に吃音を克服して、素直に、自分が本当にやりたい仕事・企業を選ぶこと
この方が大切だと思ってます。
吃音でない人のように「スキル不足だから、希望の会社に就職できなかった」という理由なら納得できますが、「吃音のせいで、そもそも、あの会社は選択肢に入れることはできない」という思考は健全ではありません。
なので、吃音を根本的に克服して、自分が本当に好きなことに挑戦してほしいです。
吃音を克服するための訓練方法が知りたい人は、以下の記事を読んでみてください ▼
ハナセルブログでは、今後も、
- 長期的な視野で吃音を克服する方法
- その場の吃音を避ける方法
- 職場や日常生活での具体的な対処法
- 仕事探しのコツ
- 重度の吃音が原因のいじめ体験記
など、幅広く紹介していきます。
吃音に悩む方々にとって、このブログが少しでも役立ち、前向きに生活を送るための助けになることを願っています。
吃音は一人で抱え込む必要はありません。適切な対策とサポートを受けながら、共に克服していきましょう。
最後までブログを読んでくれてありがとうございました。
次に会うときは上手に「ハナセル」ようになっていることを願っています。
それでは、また次回お会いしましょう。
Thank you, Bye ! ( ᵕᴗᵕ )
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